Scenario

クレル「これは、小さな小さな物語。全ては、退屈をもてあます魔女達の、暇潰しの物語。
    …この物語は所詮ゲロカス妄想に決まっています。
    実際するいかなる個人、団体、地名、事件とも関係するはずもありません」



ラムダ「ねーぇ?ねーぇ?どうかしらベルンンンン?
    貴女が退屈しないように一番面白そうなカケラを持ってきたのよ?
    これからベルンは私と一緒に七色のポップコーンを食べながらこのカケラで誰が勝つのか賭けて遊ぶの!
    楽しそうだと思わない?ねぇベルン?」
ベルン「また懐かしい世界を持ってきたものね…良いわ、遊んであげる。
    けどこのままじゃ駄目ね、このカケラは貴女に有利に働きすぎる。
    ラムダデルタ、考えてみて。貴女のこのカケラに私の奇跡を使ったら…どんなランダムが起こるのかしら?」
ラムダ「へぇ。それってどんな奇跡なのかしら?」
ベルン「そうね。例えば……くす。
    …こうやって、別のカケラからこの人物達を、貴女のカケラに放り込む…。
    …どう?」
ラムダ「あっははははははははははは何それ超カオス!!
    そんな事したらこのカケラ、滅茶苦茶になっちゃうじゃなぁい!あはははは!!」
ベルン「ふふ。いいじゃない、たまにはこういうのも。…でも、このままじゃあまり面白くないわね」
ラムダ「何をする気ぃ?また別のカケラから登場人物を引っ張ってきて、このカケラに放り込む気?」
ベルン「違うわ。逆よ。…貴女の持ってきたこのカケラから、主人公を、抜き取るの。…くすくすくす!」
ラムダ「何それぇ!?あーっはっはっはっは!!きゃはははははははははははは!!
    どうなるか全く予想も出来ない!あはははは!!いいわね、面白そうだわぁ!!早速遊びましょうよベルン!」
ベルン「そうね。…さぁ、元居た世界から全く違う世界へと飛ばされた哀れなニンゲン達…
    どう動き回ってくれるのか、楽しみでならないわ…!!くすくすくすくす…!あっははははははははは!!!」
羽入「そうはさせないのです…この世界はボクと梨花が頑張って築き上げた、最も尊い世界。
   この世界だけは、魔女なんかに渡さないのです!」
ベルン「…あら、お久しぶりねアウアウローラ。…もっとも、その姿では別の名前を名乗っていたのだっけ?
    いいわ、懐かしき私の戦友の分身。貴女にも鑑賞する権利をあげる…けれどあまり手を出しちゃ駄目よ?
    将棋と同じルールだと思ってチェスをやると、案外えらい目に合うのだから。クスクスクス…」
ラムダ「なぁにィ?その子もゲームに入れるのォ?
    あぁん、私はベルンと二人っきりでゲームを楽しもうと思ってたのにィ…!!
    アンタ、どうなっても知らないからね?身の程知らずにも私とベルンとの中に入ってこようだなんて…
    『絶対』ぶっ潰してあげるんだから…ッ!!」
羽入「ボクだって引かないのです、ようやく訪れた幸せな昭和58年の7月…
   誰にも邪魔はさせない、ボクの神の力を使ってでも…!!」



クレル「全ては魔女達の暇つぶしでありました。それは小さな小さな物語。
    けれど絶対の魔女が『絶対』を宣言し、世界の神はその力を駆使し、奇跡の魔女が不気味に笑う。
    そうして美しいカケラは混沌のカケラへと変貌を見せるのでありました」



詩音「はい、あがりです。私のトップで決まりですね?」
魅音「詩音〜〜〜!!今私だけ狙ってはめたでしょー!!!」
レナ「あ、レナもあがりなんだよ、だよ!」
梨花「みぃ、ボクもあがりなのですよ!」
沙都子「…魅音さん。ここはいくら部長といえども容赦はいたしませんわよ…?」
魅音「はんっ!沙都子に手加減されるようになっちゃ部長も終わりだね!!全力でかかってきなよ!!」
沙都子「フフン、言われなくとも………あっ!やったあ、これであがりですわっ!!」
魅音「うっ、嘘でしょーっ私がビリ!?これって夢!!?」
レナ「えへへ、詩ぃちゃんが入るといつもと順位が違うからレナは面白いな!」
詩音「ごっめーんお姉!つーいいつもの調子で☆これじゃあ部長としての格が下がっちゃいますねぇ?」
沙都子「さーて今日の罰ゲームはメイドさん奉仕ですわよ!がんばってくださいませ!!」
梨花「みーみー、にぱー☆」
(ニャーン)
レナ「…あれ、猫の鳴き声…?」
梨花「レナにも聞こえたですか?」
レナ「うん……?あっいた!黒猫さんだよ!かぁいいねぇ☆」
沙都子「あら本当ですわ。…なぜこんな所に…?追いかけてみませんこと?」
魅音「そーだねぇ、ちょっと見に行ってみようか?」
梨花「なら早く追いかけないといなくなってしまうのですよ、みぃ」
沙都子「…うーん、あれぇ…?いませんでしてよ?」
レナ「うーん、倉庫の方に行ったと思ったんだけど違ったのかなぁ?」
詩音「居ないんなら教室戻りましょ、わたしゃ猫よりお姉のメイド姿のが見たいです」
(ガラガラガラ)
魅音「あーあー結局おじさんが………?なに、これ…」
レナ「わかんない…けど……これは…?なんかいやな感じがする…」
梨花「…これは、まさか、なんで…なんでカケラがこんなところに…ッ?!」
(パリーーーーンッッッ)
譲治「…ッ?!!?っこ、ここは…?!」
魅音「えっ、なに、えッ?富竹さん?あれっ?!なんでそんな趣味悪い真っ黄色のスーツ着てるの?!」
譲治「富竹って誰だい?!趣味が悪いなんて初手から失礼な子だなぁ!」
魅音「え?うっそ、富竹さんじゃないの?
   あー…そういえばちょーっとメタボリック加減が富竹さんと違うようなそうでもないような…」
譲治「メタボリックって…失礼だな!僕のこれは脂肪じゃなくてちゃんとした筋肉だよ!」
詩音「はいはい、ふっくら加減はどちらにせよ大石のおじさまがダントツ一位ですから競わない。
   で、失礼ですけどどちらさまです?」
真里亞「うー!譲治お兄ちゃん、後が詰まってる!うーうー!!」
譲治「あぁ、ごめんよ真里亞ちゃん。ちなみに後ろが詰まってるってあと何人くらい…わわっ母さん!」
朱志香「ぎゃーっなんで絵羽おばさんまでついてきてんの!こういう時は若者だけって決まりでしょ!!」
絵羽「あらぁ朱志香ちゃん、そんなこと言われたらおばさん寂しいわ?
   まだまだ若いつもりでいたんだけどやっぱり肌のツヤハリが違うのかしらぁ…」
嘉音「…お嬢様、絵羽様。時期頭首様が後ろでお待ちですのでどうぞ前へ」
理御「朱志香はともかく叔母様までせかさなくて結構ですよ、えぇと…貴方は嘉音、くん?」
魅音「…おじさん全員名前覚えられるか心配になってきたわ」
真里亞「…うー。ここ、どこ?」
さくたろう「うりゅう。見たことない場所だね」
魅音「うわっ!?ぬいぐるみが喋っ」
レナ「はうううううう〜〜!!喋るぬいぐるみさんかぁいいよぉぉぉ!!お持ち帰りいいいい!!」
真里亞「うー!!さくたろはぬいぐるみじゃないもん!真里亞の大切なお友だ…!?」
レナ「二人まとめてお持ち帰りぃぃぃいいいい!!!!」
さくたろ「うりゅううう!?」
沙都子「れ、レナさんストップストップ!落ち着いてくださいまし!」
レナ「はううううう!!お持ち帰りいいいい!!」
魅音「駄目だこりゃ…」
譲治「それにしても…ここはどこだい?見たことのない場所だけど…」
レナ「え、ここ? ここは雛見沢村なんだよ、だよ?」
理御「ひなみ、…え?」
朱志香「なにか知ってるの?」
理御「いえ…なんか聞き覚えがあるけれど。わからない、ですね」
絵羽「雛見沢…雛見沢……私は聞いたことないわよぅ?」
譲治「僕も知らないや」
魅音「えー、なんでさー!知っててよぉ!」
詩音「…お姉、そんな事いっても仕方が無いじゃないですか。聞いてる限り本当に知らないみたいですし。
   こちらからも聞きたいんですけど、あなた方こそなんなんですか?」
沙都子「そうですわよ!いきなり人の教室に乱入してきたかと思えばがやがやと!マナーがなっておりませんことよ!!」
梨花(………羽入、いる?)
羽入(あぅあぅ、梨花ぁ…ごめんなさいなのです、今回は僕はそちらの世界に降りられないのです)
梨花(これはどういうことなの…私たちは巻き戻ったの?これが新しいカケラだっていうの?)
羽入(違うのです梨花、よく聞いてください。あなたが今いる世界はボク達が結束して作り上げた、
   あなたのよく知る世界。巻き戻ってはいないのです)
梨花(だったらこれはなんのお遊びだっていうの?どう見たってあれは、)
羽入(はい。あの人間達は他のカケラから出てきたのです。いわばこのカケラに招かれたゲストなのです)
梨花(ゲスト?私はゲストなんて呼びたいわけじゃ…)
羽入(聞きなさい梨花。上位世界では今悪い魔女達がカケラを好き放題にして遊んでいます。
   そして先ほどターゲットにされたのが運悪く…梨花、貴女が今居るカケラなのです。
   魔女達はそのカケラをゲーム盤に賭けをして遊ぼうとしました。けれどそれはあまりに残酷。
   だから梨花、ボクは貴女に賭けたのです)
梨花(さっきから賭け賭けって…ゲストまで呼んでいったい何のゲームが始まるっていうの?)
羽入(主役争奪戦です)
梨花「しゅ、主役争奪戦んんんんッッッ!!!!???」
沙都子「ひぃっ!?ど、どうしましたの梨花ぁ。いきなり大声を出さないでくださいまし、びっくりしてしまいましたわ!」
梨花「ち、ちがうのですちがうのです…に、にぱー☆」
梨花(主役争奪戦って…何!?どういうこと!?)
羽入(梨花、周りを見なさい。貴女の周りに圭一はいますですか?
   そして客人達に問いなさい、ドジで間抜けで変な髪型の男が一人足りなくないか、と)
梨花(羽入、今日は圭一は風邪で休みよ。ドジで間抜けって…)
梨花「みぃ…ドジで間抜けで変な髪形の一人の男に心当たりはありますですか?」
レナ「梨花ちゃん?」
朱志香「…えーっと、変な髪形ってーとぉ、もしかして…」
譲治「もしかしなくても…」
絵羽「ねぇ…」
真里亞「うー、戦人!」
朱志香・譲治・絵羽「やっぱり……!」



ベルン「ふふ、くすくすくす…!早速面白くなってきたようね。でもまだまだ足りない、全然足りないわ」
ラムダ「そうねぇ、うっふふふふ!全然足りないわね!まだお菓子を完成させるには足りないわ。
    材料すらも揃ってないのに」
羽入「…楽しい、ですか」
ラムダ「ええ、もちろん!ベルンと過ごす甘ァーいひととき。すっごく楽しいわ!
    ずぅっとこのまま時間が止まればいいのに!」
羽入「……僕は、絶対にあなた達に負けません。きっと戻ってみせます。絶対。それこそ神の力を失ってでも」
ラムダ「あぁら、あんたみたいな奴が『絶対』を使う気ィ??このラムダさまの目の前で?
    くすくすくすくすくすッ!!面白い、やってみなさいな。少しでも私と、ベルンを。楽しませてね…?
    
    うっふふふふ、あっははははははッッッ!!!!!」



魅音「…ふむ、なるほど。そっちの状況もだいたいは把握したよ」
理御「理解が早くて嬉しいです……。はぁ」
沙都子「でも信じられませんわねぇ。私達がいる時代よりも未来の世界から来られたのでしょう?」
譲治「うん、ここが本当に昭和58年の世界だというならね」
レナ「…今はそれはいいと思うな。私達が今しなきゃいけないことを考えよう?
   このひとたちが、もとの世界に戻れるように。そのためには誰かに詳しいことを聞かなきゃいけないね」
嘉音「聞くといっても、誰に?」
レナ「なにか、知ってるでしょ。…ね、梨花ちゃん?」
梨花「…みぃ…」
レナ「さっき言ってたバトラって誰のことかな、梨花ちゃんはどうしてその人のこと、知ってたのかな?」
梨花「…今日、ボク達部活メンバーには圭一が足りないのです。
   それと同じこと…その客人たちにも、ひとり、圧倒的な存在感の人物が足りないのです。
   それが、その人物。バトラです」
朱志香「圧倒的存在感…まぁ、なるほどなぁ」
譲治「僕達従兄弟組のムードメーカーみたいなものだしね、彼は」
沙都子「梨花…さっき言ってた『主役争奪戦』ってどういうことですの?」
梨花「それは羽入から聞いた話なのでボクにもまだよくわからないのです…」
魅音「あ、そういえば羽入はどこいったの?トイレ?」
梨花「羽入は…今とても遠いところにいますのです。事情があってこちらに顔を出せないようなのです」
レナ「けど、梨花ちゃんはその話を羽入ちゃんから聞いたんだよね?」
梨花「みぃ…ボクと羽入との間は…詳しいことを話しても信じてもらうには時間がかかると思いますので、
   一種のテレパシーのようなものだと思っていてもらえると助かるのです。
   今ボクには糸電話のようなか細い声で、羽入の声が聞こえているのです」
真里亞「うー…梨花は魔女なの?魔女だからテレパシーが使えるの?」
沙都子「神社の巫女に失礼ですわね!梨花は魔女なんかじゃありませんことよ!!」
絵羽「くすくす。気を悪くしたならごめんなさいねぇ?
   真里亞ちゃんの『魔女』っていうのは最大限のほめ言葉なの、ねぇ真里亞ちゃん?」
真里亞「うー!真里亞は魔女の見習いなの!だから梨花が魔女なら真里亞の先輩なんだよ!うーうー!!」
梨花「…魔女…では、そちらではそういう扱いにしておいてもらって構わないのです。
   話を続けますが、ボクも詳しいことをちゃんと知っているわけではないのです。
   これから羽入とコンタクトをとって羽入から直接いろいろ聞き出そうと思います。
   そしたらボクがそれを皆に伝えますですよ」
絵羽「なんだか不思議な話だけど、貴女がその…ハニュウ?と私達との連絡板になるってことね?」
理御「はぁ。なんだか頭痛がしてきそうです…」
朱志香「ここに母さんがいたら間違いなく頭痛薬を飲んでるだろうなぁ」
梨花「いいですか?では始めますのです」
梨花(羽入、聞いてたわね?詳細を話してちょうだい、私の口から皆に伝えるわ)
羽入(わかりましたのです)



ゼパル「さぁ、ここで問題だフルフル!」
フルフル「なにかしらゼパル!?」
ゼパル「ここには朱志香がいる、譲治がいる、真里亞がいる、嘉音がいる、ならば足りないのは誰だ!!?」
フルフル「あらゼパル、その答えならあの子達が言っていたわ!戦人が足りないのだって!!」
ゼパル「あぁフルフル、なんてことだ!嘆かわしい!実に嘆かわしい!!
    どうして誰も気付いてくれないのだろう!?可哀相なあの子!」
フルフル「いたかしら?戦人以外にこの場に居ない人物なんていたかしら!?
     あぁでも居たのならばとても可哀相!誰も覚えていてくれないのね、誰も愛してくれないから!
     キャハハハハ!!!」



レナ「…えっと、じゃあ、梨花ちゃんの…ううん、羽入ちゃんの話をまとめると、
   これは悪い魔女の悪戯で…圭一くんとバトラ…さんがいないからその座を争えってこと…で、いいのかな?」
梨花「多分そういうことだと思いますです…ボクも今聞いた話なのでびっくりしていますのです」
絵羽「あらぁ、じゃあここは大人に一任、ってことで決まりでいいんじゃないかしらぁ?」
沙都子「あーらあらあら、無くなったのは若者の席でしてよ?その席を若者が埋めるのは当然の理ではありませんこと?」
譲治「うーん、僕が思うにそう単純なものではないんじゃないかな…当主と同じでその座を埋められる技量だとか」
朱志香「譲治兄さんは考え方がかたいんだよ、
    ムードメーカーがいなくなったんならそれを埋めるのは代わりのムードメーカーだって!」
魅音「おっ、ムードメーカー争いならおじさんだって負けちゃあいないよぉ?」
真里亞「うー!プニキュアの主人公は魔女に変身できるの!
    だから次の魔女は真里亞で、真里亞は魔女で、見習いで、主人公が…うー?」
さくたろう「真里亞は魔女だから主人公になるんだ!うりゅー!!」
真里亞「そうなの!しゅじんこう!うーうー!!」
梨花(…こっちはこんな感じで盛り上がってるけどそっちはどう?
   要はそのいけすかない魔女達が暇をつぶせれば良いわけでしょう?)
羽入(あぅあぅあぅ、駄目なのです駄目なのです!すぐに止めるのです梨花ぁ!
   ボクは梨花に賭けたと言ったのを忘れたのですか!
   次の主人公が梨花に決まらなければボクの負けが決定してしまうのですよ〜!!)
梨花(はぁ?ならそれを先に言いなさいよ、そう言えば皆だって納得して私を推してくれるわよ!!)
羽入(そうじゃないのですそうじゃないのです、そういうチートは駄目なのです!
   梨花が梨花の力で主人公になれなければ意味がないのです!)
梨花(はいはい、あんたのお説教は聞き飽きたわ)
梨花「皆聞いてくださいなのです、羽入が言うにはボクが………がはッッッ!!!?」
羽入(はぅあぅあぅ、だから言ったのですぅ〜!!
   賭けなんだからそういうことは言えないようにちゃんと設定してあるのです〜!!)
梨花(だからそういう重要なことは先に言いなさいよ!!あやうく口がもげるところだったじゃない!!)
羽入(いいですか梨花、皆がボクを差し置いてやる気になっているのはいけすかないですが…
   しょうがないのでこのまま続けるのです!)
梨花(ちょっと…!?さっきすぐに止めろって言ったのはあんたがいけすかないからなの!?
   この非常時にわかりにくい私情挟むんじゃないわよ信じらんない!!)
詩音「梨花ちゃま?羽入はなんですって?」
梨花「み…みぃ、全員に全力で戦ってほしいようなのです…ボクも含めて…」
譲治「戦うっていう言い方は少々穏やかじゃないね。
   僕は少なくとも君や沙都子ちゃん、真里亞ちゃんには暴力的な争いは避けて欲しいんだけどどうだろう?」
絵羽「そうねぇ、やっぱりあんまり小さい子は巻き込むべきじゃないわね」
魅音「ちょっとちょっと!!あんまりうちの部員をなめてもらっちゃあ困るなぁ?
   これでもここにいる全員、某特殊部隊を木っ端微塵にした経験持ちだからね!!
   除外されるのは真里亞ちゃんだけでOKじゃない?」
沙都子「もちろんですわ!わたくし達を少女だなんてなめてかかったら山狗と同じ目に合いますことよ!!」
梨花「ボクももちろん参加なのです」
真里亞「うー、真里亞は魔女だもん!魔女は負けない!うーうー!!」
さくたろう「そうだよ!真里亞は強い!真里亞は負けない!!」
魅音「んじゃ、全員気持ちは一緒だね!!他に異論がある人はいない!?」
嘉音「…すみません、僕は家具ですので」
朱志香「あっあっ、嘉音くんも全力で参加すること!これは業務命令だからな!」
嘉音「お嬢様はいつもそうやって…」
理御「そうですね、私も朱志香に賛成です。
   あなた一人が全力を出さないせいで魔女がつまらない思いをしたら、
   私達が元の世界に戻れなかったら、と考えると参戦が妥当です」
嘉音「…畏まりました、そういうことなら」
レナ「結局、誰も逆らえないってことだね…」



ラムダ「やぁっと話が進んできたわねぇ!遅いったらありゃしなーい!!」
ベルン「全くよ。だらだらだらだらと話を続けてるだけじゃない」
ラムダ「でも、ゲームはこれからだわ…!!これでやっと本当に面白くなってきそうだわぁ!!」
ベルン「えぇ、そうね。待ちくたびれちゃったわ」
ラムダ「ゲーム開始ってとこかしらぁ?早速誰が勝つか賭けましょうよ、ベルン!
    負けた方は勝った方の言う事を聞くのよ!」
ベルン「そうね。受けて立つわ。…私が勝ったら、貴女のその可愛い顔を涙と鼻水でぐっちゃぐちゃにして、
    手足をもぎとって私お手製の首輪をつけて一生私に逆らえないように躾して、ずっとずっと愛してあげるわ」
ラムダ「うっふふふふふふ素敵!!
    私も貴女をぐっちゃぐちゃのばっきばきに壊して潰して私のお気に入りのぬいぐるみにしてあげる…!!」
ベルン「そう簡単にいくかしら?…ねぇ、ヱリカ?」
ヱリカ「そうはさせませんよラムダデルタ卿!このゲームに勝つのは我が主です!我が主!
    この古戸ヱリカ、主のために誠心誠意尽くしますのでなんなりとお申し付けください!」
ラムダ「あらぁヱリカいたの?貴女もゲームに参加する気ぃ?ずるいわよぅベルン!」
ベルン「どこがずるいのかしら?ヱリカは私の駒よ。駒をどこでどう使おうがそれは主である私の勝手だわ」
ラムダ「ていうかぁ!!
    そもそも私はベルンと二人っきりでゲームをするつもりだったのに、ヱリカまで参加してくるなんてぇー!!
    きいいいいい!!」
ベルン「あら。私だってあなたと二人っきりでゲームを進めたかったわ。
    …なのにこの訳の分かんない神様が乱入してきたからね。くすくす」
羽入「それを言うならお前たちがボクたちのカケラに干渉してきたのが先なのです、
   ボクは早く終わらせて去ってほしいのですよ」
ベルン「はいはい、あんたのお説教はこりごりよ。ラムダ、早くコマを進めてちょうだい?
    このまま動かないままじゃ退屈だわ」
ラムダ「あらぁ?ヱリカを入れるんだと思って待ってたつもりなんだけど良いの?」
ベルン「えぇ、コレは私が最高のタイミングを見計らって入れるつもりよ。
    投じたいと思ったらすぐにでも投じるから他は好きに始めてちょうだい」
ベアト「ならば妾が嘉音に清き一票を投じ一興添えてみせようぞ。
    金蔵の家具ごときがどこまで善戦できるのか妾は今から楽しみで楽しみで仕方がないのだ!!」
ベルン「……・…ベアト、貴女いつから居たの」
ベアト「釣れないなァベルンカステル郷、
    さっきからずぅっと後ろで見て居たのに一声も出す暇を与えてくれなかったのはそなたたちではあるまいか」
ラムダ「あんたさっきの私の話聞いてなかったわけェ?私はベルンと二人っきりでゲームを進めたいのよ!
    ただでさえ変なバケモノとヱリカが入ってきて興ざめしてるってのに
    これ以上土足でドタバタと邪魔するのやめてくれる?」
ベルン「…私は別に構わないわよ、ギャンブルは賭ける側の人数が多ければ多いほど面白いものだわ」
羽入「ボクも異論はないのです。
   魔女が何人いようとボクに与えられたは選択肢は梨花に賭けることのみなののですから…」
ベアト「そうかァ、相変わらずベルンカステル郷は話のわかるお人で助かる。
    して、ラムダデルタ郷は誰に賭けておるのだ?朱志香か?それとも譲治か真里亞か絵羽かァ?」
ラムダ「あーあ、大穴狙いで嘉音に入れようと思ってたのに醒めちゃった醒めちゃったやぁ〜〜〜めたっ!!
    良いわ、だったら私は魅音に賭けてあげる。
    あの子の他の子に対する『絶対的信頼』私ちょっとだけ気に入ってるのよ」
羽入「…これで全員スタート位置についたのですね?ならば早く進めましょうなのです」



魅音「じゃあ皆机囲んで〜!!主人公争奪戦、はっじめっるよーーー!!」
嘉音「…テーブルセットでしたら僕が」
レナ「だめだめ、こういうのは皆でやらなきゃなんだよ!だよ!」
梨花「魅音、どうせなら部活メンバーは散り散りになった方が面白そうなのです」
魅音「そうだね!じゃあ私達はいっこ飛ばしで机つけよ!」
絵羽「机?皆でポーカーでもやるのかしら?今の子はさすがマセてるわねぇ」
沙都子「絵羽さんはポーカーがしたいんですの?ポーカーでしたらわたくし、負けたことがありませんことよ?」
真里亞「うー…ポーカーってなぁに?真里亞やったことない…」
さくたろう「うりゅ、ボクもやったことないよぉ…大切な試合なのに初めてやるゲームなんかやだなぁ…うりゅー」
理御「そうですね、誰かがやったことのないものはやめましょう。アンフェアです」
レナ「じゃあジジ抜きはどうかな?それなら真里亞ちゃんもさくたろうちゃんもやったことがあるよね?」
理御「失礼ですがババ抜き・ジジ抜きの部類はこの大人数でできるものだとは思えません…他のものが良いかと思います」
詩音「あんたさっきからダメダメばっかりですね、じゃあなんです?武器使用有りの大乱闘だったら文句ないんですか?」
理御「そ、そういうわけでは…」
レナ「やめなよ詩ぃちゃん。理御さんだって知らない土地でまだ混乱してるのに頑張ってアイディアを出してくれてるんだよ」
譲治「ちょっといいかな、提案なんだけど大貧民はどうだろう?比較的大人数向けだと思うんだけど?」
朱志香「あっいいねそれ!大貧民なら毎年親族会議の時に皆でやってるし真里亞も…えっと、さくたろうもできるだろ?」
さくたろう「うりゅー!大貧民なら真里亞もさくたろうも得意!!」
魅音「大貧民かぁ…うーん…そうだなぁ…」
嘉音「…魅音様、何か問題でも」
魅音「あぁいや、問題ってほどでもないんだけどさぁ…。ねぇ沙都子、梨花ちゃん、それにレナと詩音も。
   あんた達大貧民…得意だよね?」
沙都子「得意もなにも毎日のようにやっているゲームではございませんの!負ける気がいたしませんわ!」
梨花「沙都子、それでは駄目なのです。むしろボク達もやったことのないようなゲームの方がいいのですよ」
沙都子「ふぇ?」
レナ「うん、梨花ちゃんの言う通りだね。私達の教室と道具でやるっていうだけでも私達に有利なのに、
   私達が得意なゲームで勝負だなんてそれこそフェアじゃないんじゃないかな、かな?」
沙都子「うぅぅ、それもそうですわね…ゲストにあっけなく負けてもらってはこちらとしても楽しくありませんわ」
譲治「うーん、どうもこっちの子達は相当な手だれのようだね…」
嘉音「では…大貧民の線も消えますか」

ヱリカ「しりとり、なんて如何でしょう皆様方ァ?」

沙都子「…どちらさまですの?」
真里亞「うー!ヱリカ!ヱリカ!うーうー!!」
朱志香「ヱリカ…もしかしてお前も飛ばされてきたのかよ!?」
ヱリカ「いいえ、私は頭の可哀相〜な皆さんを救うために聡明なる我が主が遣わせた派遣員です!
    ただし争奪戦には加わります!!」
レナ「…えっと、ヱリカ、ちゃん?レナもしりとりっていうのは良い案だと思うの。
でも年齢も世代もばらばらだから…その…」
梨花「幼いボク達は語彙力が低いので不利なのです。みぃ」
沙都子「…梨花に限ってそういうことはないと思いますのよ…」
詩音「くすくす。確かに語彙力なんて言葉を使う梨花ちゃまには素敵な語彙力がありそうですけど。
   まぁ真里亞さん達に不利に働くのは確かですね」
ヱリカ「甘いですね、こちら側の皆さん甘ッ甘。誰がおしとやかに普通のしりとりをしようなんて言いました?
    ドラノォォォオオーーーッッッル!!!!」
ドラノール「ハイ」
魅音「あぁもうだからこれ以上増えないでよー、おじさん顔も名前もこんがらがっちゃうっての」
ヱリカ「はいっ、もう全員に回りました?
    今回素晴らしき我が主の力で裏が真っ白のカードを人数分用意していただきました!」
絵羽「もう全員に回ったようだけど…どうするの?コレ」
ヱリカ「これに各自思い思いの単語を書きます、もちろんしりとりで使用できる範囲の単語にしてくださいね!!」
沙都子「じゃあわたくしは『ひぐらし』にいたしますわ!!」
ヱリカ「まだ書かない!そして書いたものを人に言わない!!ほらッ、ドラノールッ!!?」
ドラノール「新しいカードト交換しマス」
沙都子「…ごめんあそばせ」
小此木「おっと嬢ちゃん、その回収したカードいただけるかいね?」
レナ「小此木さん!!」



ラムダ「…だぁれ?この可愛くないクソ駒を入れたの」
ワルギリア「ホホホ、小此木さんを入れたのは私ですよ。驚かせてしまってごめんなさいね?」
ベアト「お師匠様ァ!なんだ、お師匠様も参加するのか?」
ラムダ「だァァァアアアア!!!!いいわよいいわよもういいわよ!!!!
    入ってきたい奴は好きに入ってくればいいじゃない!でもゲームが始まったら駄目よ!?もう駄目よ!!?
    入ってくるなら今のうちなんだからァァアアア!!!!」
ゼパル「聞いたかいフルフル!僕達にも権利が加わったそうだよ!!!」
フルフル「聞いたわゼパル!えぇ聞いたわ!入るなら今のうちだとしっかり聞いたわ!!!」
ワルギリア「あらあら、皆にぎやかで楽しそうだこと。にぎやかといえばベアト、貴女の杭は参加しないの?
      私のウサギ達は誰か参加するかしら?」
410「シエスタ410、ここにぃ!こぉんな面白そうな賭け事にシエスタ隊が参加しないわけがないにぇ!」
ルシファー「傲慢のルシファー、ここに。シエスタ隊から1人代表が出るのなら
      我ら煉獄の七姉妹からも1人ということになりました故」
410「にへ!ルシファーは相っ変わらず1人で貧乏くじ引いてるにぇ!!」
ルシファー「それを言うなら」
410「シエスタ隊は皆出たがったからジャンケンで勝利者が代表になったにぇ、つまり私は勝ち組だにぇ」
ワルギリア「はいはい、喧嘩はそこまでにして。二人とも誰に投じるかは決まったのかしら?」
410「シエスタ隊、満場一致で小此木さんに入れますにぇ。わざわざワルギリア様が投じた駒が勝たないわけがないにぇ!」
ベアト「ふむ…それも一理であるな、ルシファーはどうするのだ?小此木か?」
ルシファー「いいえ、我ら煉獄の七姉妹はベアトリーチェ様の家具。
      ベアトリーチェ様が嘉音と言うのなら私達も嘉音に入れさせていただきます」
ベルン「…そこの馬鹿双子はどうするの、別々に賭けるの?」
ゼパル「僕らが賭けるのは愛の力!」
フルフル「そう!愛の力には誰も勝てるはずがない!!」
ゼパル「真里亞がさくたろうを想う気持ち…それは愛ッッッ!!!!」
フルフル「さくたろうが真里亞を支えたいと想う気持ち…それは、愛ッッッ!!!!」
ゼパル「ならば僕らが賭けるのは、」
フルフル「真里亞とさくたろう一択ね!!!!」
ベアト「おォい、それでは1人に絞れてないだろうに」
ベルン「二人が二人に賭けてるんだからいいんじゃない…少なくとも一択とは言えないと思うけどね」
ラムダ「アァァん!!!!いいわねいいわね!?もう終わりだからね!!この指とまれきーーーったァッ!!!!!!」



魅音「小此木さん…どしたの?東京に帰ったんじゃなかったっけ?」
小此木「ちょっと入江先生の様子見ぃに来たんですわ。
    けどなーんか面白そうなことやってるんじゃあ混ぜてもらおうかいね!さ、嬢ちゃん、説明続けてくれるか?」
ヱリカ「言われなくてもそのつもりに決まってます!ここに書いた単語はいわゆる『NGワード』ってやつです。
    ゲーム前に全員でNGワードを書いて誰にも見せずにカードを伏せます。
    誰が書いたワードであろうとゲーム中に言ったら失格です!」
レナ「そっか、じゃあ自分の書いたNGワードを言うように次の人にトラップをかけるのもアリだね!」
沙都子「ヲーッホッホッホ!!トラップと聞けばわたくしもう負ける気が致しませんわ!」
詩音「これ、狸の梨花ちゃまにも有利なルールなんじゃないですか?
   まぁ梨花ちゃまに語彙力の劣りがあるとはおもえませんが、うっふふ!」
ヱリカ「で、真里亞さんとさくたろうさんは2人でチームを組んで一緒に参加したらどうでしょう?
    読書不足の頭でも2人寄れば文殊、までいかずとも多少は補えるんじゃないですかァ?」
さくたろう「真里亞と一緒!?いいの!?」
絵羽「そうねぇ、一番不利そうな子達にハンデってことで。いいんじゃないかしら。おばさんも同意よ」
小此木「俺ァ途中から無理に参加してきたバツってことでオープンカードにさせてもらうんね。
    さっき北条の娘っ子がミスしたカードでそのまま戦わせてもらおうか」
沙都子「わたくしは構いませんけど、それってとっても不利じゃありませんこと?」
小此木「なァに、大人の頭脳なめたらあかんね。元山狗隊長小此木、体術だけじゃないってとこみせたるけん」
魅音「じゃ、全員これで異論はないね?真里亞ちゃんとさくたろうくんはチーム戦、小此木さんはオープンカード!
   皆、ひとつめのNGワードは『ひぐらし』だよ!」
譲治「…ヱリカちゃん。そろそろいいかな、書いても」
ヱリカ「えぇ、それでは各自カードを書きはじめましょう。ここからがゲームスタートです!」
魅音「はいっ、おじさん終わり!カードは各自自分の机に伏せればいいよね?」
ヱリカ「あら、魅音さんでしたっけ?思ったより早いですね…いいんですかァ?このカードは運命を決めるカードですよ?
    適当に思いついた言葉なんて書いてると…」
沙都子「これをこうやって伏せて…わたくしも準備完了でしてよ!今度は問題ありませんこと?」
梨花「完璧なのです沙都子。ぱちぱち。ボクも終わりなのですよ」
レナ「うん、レナも終わりかな、かな!」
詩音「えっ、書き終わったら宣言が必要なんですか?私もお姉と同じくらいに終わってましたけど」
ヱリカ「えっ…えっ!?皆さん本当にそれで平気なんですか!?
    これは今後の命運を分ける重大なカードなんですよ!!?」
魅音「…ヱリカ、って言ったっけ?
   あんたが馬鹿みたいに喋ってる間にうちの精鋭達はとっくに頭の中に思い描いてたのさ、
   このゲームの全体のイメージと、カードの中身に何の単語を使うかをね!」
ヱリカ「くっ…わ、私もとっくに頭の中には描いていましたッッ!!!
    あなた達があまりに間抜け面で終わったー、なんて言うから
    ことの重大さを教えてやろうとしただけですッッ!!!!!
    ドラノール!!私の単語を書いて伏せなさい!!!」
レナ「あれ…ドラノールちゃんは参加しないの?」
ヱリカ「ドラノールは優秀な私の助手です。助手が主と対等に戦おうなんて傲慢にも程がありますッ!!!
    今日のドラノールは…私の隣に立っているのが、役目です」
ドラノール「ハイ、ヱリカ。今日はズット隣に居マス」
魅音「ふんふん、じゃあ参加者確認のためにもカード伏せ終わったら宣言してもらおうか!
   うちの部活のメンバー以外にもう終わってる強者はいるかい!?」
譲治「あぁ、僕も今終わったよ」
絵羽「私も終わってるわぁ〜…ヱリカちゃん、おしゃべりしてないで早く書いちゃったらぁ?くすくす」
ヱリカ「…ッドラノール!!」
ドラノール「ハイ、ヱリカのカードヲ、伏せマシタ」
理御「私も終わりました。朱志香、まだですか」
朱志香「んっんー…これってその…あれだろ?言いやすいものをNGに…あぁーもうよくわかんねぇよ…
    あーいいやもうこれで!!私も終わり!!」
嘉音「…では僕もこれで伏せます」
さくたろう「うりゅー!真里亞と僕のチームも終わり!」
真里亞「さくたろうが手伝ってくれるとサクサク進む!終わり終わり!うーうー!!」
レナ「うん、じゃあこれで全員終わりかな!ヱリカちゃん、肝心のしりとりは誰から始まるのかな?」
ヱリカ「えッ!?あ…では梨花さんで。しりとりの『り』からどうぞ。
    ことの始まりは梨花さんが一番よくご存知だと聞いておりますので」


梨花「ボクからなのですか…それでは…りんご…では面白くないのですね、『リビア』にするのです。
   次は『あ』なのですよ〜…ところで朱志香?なにをそんなにうろたえているのですか?」
朱志香「えッッ!!!!?」
梨花「…なんでもないのですよ、にぱー☆」
譲治「回すのは座っている順番で…僕でいいのかな?リビアなんて梨花ちゃんはマイナーな国を知ってるんだね…
   『あ』…『アメリカ』でいいかな、次は『か』で」
詩音「ってこたぁ次は私ですね?梨花ちゃまには神通力が宿ってるーなんて話がありますから、
   見下さないのが身のためですよ?『か』…『海図』☆」
理御「『ず』ですか?ず…『ズー』…英語で動物園のことです。次も『ず』でお願いします」
小此木「『ず』っていったら『ずいずいずっころばし』だろう」
ヱリカ「ずいずいずっころばし、なんて今時はやりませんよ。『し』…『湿気』でどうでしょう」
沙都子「あら、わたくし達はよくやりましてよ?『け』…『けんけんぱ』ですわ!」
絵羽「おばさんも昔よくやったわぁ、『ぱ』ね?『パセリ』」
レナ「レナ達は部活でいろんなゲームをするんですよ!『理科』あ、梨花ちゃんじゃなくて理科の授業の理科だよ!」
嘉音「そういえばしりとりで人名は駄目だとよく言いますね…『狩り』」
魅音「そうだねぇ、今のところ出てないし人名は駄目ってことにしようか?
   『狩り』といったら『リール』で釣りでしょ!」
朱志香「『ル』…えーっと、『ルビ』は通るか?ほら、振り仮名のことそう言ったりするよな?」
さくたろう「『ビ』だよ真里亞!」
真里亞「『ビ』…『ビール』!うー!」
梨花「一周回ってボクなのですよ。まさか真里亞からビールの単語が出てくるとはおもわなかったのですよ。
   『ルクセンブルク』」
譲治「…さっきも思ったんだけど梨花ちゃんは地理…いや、社会は得意なのかな?『クロッキー』でどうかな」
詩音「梨花ちゃまはお勉強はなんでもできるんじゃありませんでしたっけ?『き』…『傷』」
理御「あら、いつか朱志香にお勉強を教えてあげてくださいね。『ず』…『逗子』これも地理ですね」
小此木「んじゃー俺が教えてやる、ここは『鹿骨市』だ」
ヱリカ「品のない名前ですね。反吐が出そうですので『塩』」
沙都子「人の土地に失礼な方ですわね!『お』・・・『お』…『おかっぱ』!」
絵羽「ヱリカちゃん、あんまり年下の女の子をいじめちゃだめよぅ?『パ』ー…『パーマ』…平気かしらぁ?」
レナ「平気そうですね、えーっとじゃあ…『豆』で。どうかな、かな?」
嘉音「『め』…では、『メイド』でお願いします」
レナ「うん、ごめんね?メイドさんはレナのNGカードなの!」
絵羽「あらぁ、嘉音くんがメイドで一抜けなんて、不思議なご縁ね?」
沙都子「メイドに何かあるんですの?」
朱志香「嘉音くんはうちの使用人なんだ、嘉音くんの姉もうちでメイドやってたりするんだぜ!」
レナ「うん、さっき机つけようとした時に『テーブルセット』って言って1人でやろうとしてたでしょ?
   それに同じ歳くらいなのに皆のこと様付けで呼んでたからそういう人なのかなって思って」



ベルン「流石は竜宮レナ、ね。一番に嘉音がいなくなるとは思わなかったけれど」
ベアト「思わない!思わぬぞ!!
    もちろん大穴を狙ったつもりではいたがここまで一瞬で消えられると寂しいものがあるぞ!?」
ラムダ「あら、1人お早い脱落ねぇ?ベアトが来てくれなかったらここで私の負けが決定しちゃうところだったわァ」
ベアト「むぅ、なんだか悪いものをなすりつけられた感覚だ…」
ラムダ「自分からうきうきで取っていったんじゃないのよ!文句は言わないでちょうだい?
    それにそこの杭代表!あんたも脱落だからァ〜〜〜もう帰っていいわよォ?」
ルシファー「この傲慢のルシファーに一抜けなどなんたる屈辱…」
ベアト「つまらん。つまらんが暇つぶしに妾はお師匠様を応援するぞ。他に応援したい人間もいないのでなァ」



レナ「ごめんね、でもレナはもうカードを見せちゃったから不安だよ〜」
理御「確かに…1人脱落とはいえ自分のカードを開けなきゃいけないのは心細いですね」
魅音「なるほど、ちょーっと奥が深いみたいだねぇ」
嘉音「すみません…では、僕の次の魅音さんに『め』を託す形で良いのでしょうか」
魅音「まっかせて!嘉音くんの仇はおじさんが取ってあげるからさ!えーっと『め』…『メダル』」
朱志香「『ル』…また『ル』ぅ?『ルアーフィッシング』!」
真里亞「『ぐ』…『ぐ』…うー?」
さくたろう「ぐーちょきぱーの『ぐー』!」
梨花「『ぐ』…『グラス』は平気ですか?」
譲治「『す』…『スリランカ』なんてどうかな」
詩音「皆さん地理がお好きですねぇ。『カマンベールチーズ』、これは流石に平気でしょう?」
理御「『ず』…あの、詩音さん、さっきから私『ず』しかこないんですが…」
詩音「しりとりってそういうルールじゃないですかぁ☆さ、早く!」
理御「『ず』…『ズッキーニ』で…」
小此木「むっずかしいもん知ってるなぁ…『にんにく』でどうだ?」
ヱリカ「『く』ですか…では私は『クエ』で。クエスト、の略語だそうですよ」
沙都子「『え』『え』『え』…『エスパー』!」
絵羽「…ねぇ沙都子ちゃん?さっきからおばさんに『ぱ』しか回ってこないんだけど、
   何か言わせたいものがあるのかしらねぇ?」
沙都子「あら、これはもともとそういうゲームだとさっき詩音さんもおっしゃってましたわよ?
    早く次に回してくださいませ?」
絵羽「そうねぇ…『ぱ』といえば一番にパンダが出てくるんだけど…」
沙都子「出てきてるなら早く次に回してくださいませ!迷惑でしてよ!!」
絵羽「あらあら、さっきの朱志香ちゃんもそうだけど嘘が付けない子はこういうの、仕掛けにいっちゃ駄目よォ?
   どんなに頑張って『ぱ』で回してもおばさんパンダは言わないわよ?
   じゃあ今回は主婦らしくお野菜で『パクチー』にするわね」
沙都子「…ほっとしましたのよ」
絵羽「え?」
沙都子「実はわたくし、次が絵羽さんでほっとしましたの。
    だってほら、お料理しない方じゃあパクチーなんてすぐ出てきませんものね?
    わたくしのNGカードは『パクチー』でしてよッッッ!!!」
魅音「だから最初に言ったでしょー?子供だと思ってうちの部員をなめてかかってもらっちゃ困るよ、ってね!!」
絵羽「なるほど…トラップトラップって言ってたのはこういうことだったの。まんまと嵌められちゃったわねぇ」
沙都子「勝負はいつだって真剣でフェアなものでしてよ、うらまないでくださいませ!!」
レナ「じゃあ絵羽さん脱落で次はレナだね!『ぱ』から始めればいいのかな?『パンダ』!通るよね?」
絵羽「あらあら、あんなにあっさり言ってくれちゃって…」
魅音「じゃ、次はおじさんだね!『だ』…『だ』…『ダンベル』!」
朱志香「なるほど、今の一連の流れでわかったぜ、魅音から『る』ばっかり来るのはわざとだよな?
    いいさ、そう来るなら私だってやってやる!どうだよ、『ルール』!!!」
魅音「ぶっぶー、残念それおじさんのNGカードー!!」
朱志香「ええぇぇえ!!!?」
魅音「いっやーいるんだよねー、こうやって一つの言葉で攻めてくと同じ言葉で返してくる喧嘩腰の奴ってさ!」
朱志香「…それ、私のことかよ…」
理御「朱志香、あなたはもう少し色々と学ぶべきですね」
朱志香「いってててて!!!つねんないで!お尻つねんないで痛いっ!!!」
真里亞「うー、真里亞は次は『る』?『る』…うー!『ルビー』!」
梨花「…ルビーは通るのですか?てっきりNGかと思ってたのです…では『び』…『病気』でお願いするのです」
譲治「次は『き』か…うーん…あ・…キ、『キス』はどうかな?その…魚の方のね」
詩音「別にどっちのキスかなんて聞いてませんよ?『す』ですね?『鈴』」
理御「…また、『ず』ですか」
詩音「えぇ、また『ず』です☆」
理御「では、『図』で…そのまま『ず』でお願いします」
詩音「はいっ私のNGカードでーっす!姉妹揃って大差ありませんねぇ?」
朱志香「そっちだってやってること同じじゃねぇか!」
魅音「いやぁ、詩音もおんなじようなこと考えてたのかー、あっははは、
   それにしても続けざまにひっかかるのも無様だねぇ!!」
小此木「んじゃ、『ず』ーから言っていいんかい?『ずんだだんご』」
ヱリカ「いきなり渋いですねぇ…『ご』ですか?『ゴーグル』」
沙都子「『る』ですの?さっきまで朱志香さんがたくさん答えてたではありませんの!
    うーんうーん、『瑠璃色』!!」
レナ「『ろ』…『ろ過』でどうかな?この間授業で習ったばっかりだよ!はう〜!!」
魅音「『か』かぁ…んー、『カメラ』でどうかな?」
梨花「あ、カメラは僕のNGカードなのです」
魅音「えぇええ!!?梨花ちゃんのぉ!?」
梨花「譲治があまりにも富竹そっくりだったので誰かが思いつくのではないかと書いておいたのですよ、にぱー☆」
魅音「あぁぁ…まさかのところでひっかかって無念…敗退なりぃ…」
詩音「あっけないですねーお疲れ様お姉♪」



ラムダ「えええええッッッ!!!?ちょっとどういうことよ!こんな小娘に足元救われるなんて信じらんなァい!!!」
羽入「梨花すごいのです…魅音をひっかけるなんて流石なのです…!!」
ラムダ「あああぁん、じゃあこれで私は早くも負けになっちゃうの?さみしィィィイイイ!!!」
ベルン「これでこちらの賭けの残りはあと?」
410「梨花、小此木、ヱリカ卿、真里亞の4人ですにぇ」
ワルギリア「小此木…普段誰とも接点がないからこそ何にもひっかからない。思ったよりも面白い駒ですね」
ベルン「小此木…普段誰とも接点がないからこそ何にも引っかからない…思ったより厄介な駒ね…」



さくたろう「うりゅ、じゃあ僕達まで順番がとんでくるのかな?『か』だって、何がいいかな真里亞」
真里亞「うー、なら真里亞『カイロ』がいい!」
梨花「『ろ』…『ロシア』でどうでしょうなのです」
譲治「今わかったよ、梨花ちゃんが地名ばかり言うのはNGカードを避けるためだね?『牢屋』『や』だよ」
詩音「確かに地名をカードに書こうとは思いませんでしたものね、『や』…『野球』!」
譲治「ごめんね、それはNGだよ」
詩音「野球がですか!?」
譲治「うん、さっきゲームを探してロッカーを漁ってる時に野球のバットが見えてね。
   もしかしたら誰かやってるんじゃないかなぁと思って書いたんだ」
詩音「はぁ…まぁ、そういう意味でなら名誉です、はいはい負けました」
小此木「じゃあ俺から『や』かいね、『八重桜』」
ヱリカ「『ら』ですか…『ライフル』で如何でしょう沙都子さん?」
沙都子「ヱリカさん、『る』を狙ってまして!?
    もう『る』なんて言い尽くしてますわ、ふぇぇええん…『る』…『る』…『るすばん』…『でんわ』!
    『留守番電話』ですわ!」
ドラノール「NGデス」
ヱリカ「留守番電話は私のNGカードです、るで攻めればそのうち苦し紛れに出てくると思いましたが…
    以外と早かったですねェドラノール?」
ドラノール「ハイ、ヱリカの錯乱術ハ賞賛に値しマス」
沙都子「くっ…こんなところで撤退ですのね、悔しいですわ!!」
レナ「えっと、じゃあレナが『る』からだね?『類は友を呼ぶ』…ことわざはありだよね?」
さくたろう「うりゅー!ことわざは皆が知ってるから良いと思う!!」
真里亞「『ぶ』…『部活』!」
魅音「…え、ちょっとー!誰もNGにしなかったの?ひっどいなーーー!!部活に対する愛が足りないよ!!」
梨花「そういう魅ぃも部活をNGにしなかったのです、『つ』…『剣』」
譲治「剣だなんてシャレてるね、『ぎ』かぁ…うーん、『ギター』はどうかな」
嘉音「…すみません譲治様、ギターは僕のNGカードです」
朱志香「えっ、嘉音くんのカードギターなの!?」
譲治「あぁ、良い所まで行ったと思ったんだけど惜しかったなぁ…」
小此木「じゃあ次は俺か、なんだか急に脱落者が増えてきおんね。『ぎ』…『祇園祭』はどうだ?」
ヱリカ「…グッド、趣のある回答です。『リス』
    …そういえば朱志香さん、貴女のカードは開始直後にもう全員に割れてますのでオープンしてもいいですよ」
朱志香「えっ、私ッ!!?なんで!?まだ誰もはまってないじゃん!!」
梨花「みぃ、最初に僕がりんごと言いかけた時、朱志香だけニヤニヤしてたのです」
絵羽「駄目よぉ朱志香ちゃん、こういうのはポーカーフェイスでやらなくちゃ、ねェ?」
朱志香「うっうっ…嘘だろぉ…」
レナ「えっへへ、あんまりいじめるのはどうかと思うな!
   もしかしたら沙都子ちゃんみたいにトラップなのかもしれないよ?
   次は『り』だよね、『利益』は大丈夫だよね」
真里亞「うー…『き』…『菊』!」
さくたろう「お花の菊だよ、うりゅ!」
梨花「私が言うのもなんだけど渋いわね…『く』…『熊』」
小此木「はっは、俺からみたらどっちの嬢ちゃんも渋いチョイスだがなぁ。『ま』…『マントヒヒ』なんてどうね」
ヱリカ「そうですねぇ…では『東アジア』でお願いします」
レナ「うーん、じゃあ『アゲハ』でどうかな」
真里亞「『は』…うーんと、あ、『ハロウィン』!うーうー!!」
さくたろう「『ハロウィン』『ハロウィン』!うりゅー!!」
理御「あ、真里亞ちゃん、でもそれは…」
魅音「はーい真里亞とさくたろう負けー!!!ハロウィンじゃ次に進めないからね!
   おじさんここにきて初めてしりとりやってる気になったよ!!」
さくたろう「あ、そっか、真里亞、ハロウィンは最後が『ん』だからいけないんだよ」
真里亞「うー、真里亞達負けなの?でもハロウィンで負けたなら真里亞幸せ!うー!!」
さくたろう「真里亞が幸せなら僕も幸せ、うりゅー!!」



ゼパル「あぁ、フルフル。残念だね、実に残念だ!!!」
フルフル「えぇゼパル、残念だわ!!二人の愛の力をもってしてもこのメンバーに勝てないというの!?」
ゼパル「あぁ、やはり若すぎる二人の愛はまだまだ未熟だったということなのか!!?」
ラムダ「あんた達負けたんだからちょっと静かにしなさいよ、それにしても思ったよりヱリカが善戦してるじゃなァい?」
ベルン「これくらい当たり前よ、そのためにドラノールまで出勤させたのだから…
    負けて帰ってきたりしたら山羊達に一枚一枚爪でもはがさせようかしら」
410「…そういうことに山羊を使うのはやめてほしいにぇ…」
ワルギリア「410、静かにしていないと貴女が爪をはがれますよ」
410「ヒィッ!?それは流石にやめてほしいにぇ…にひ…にひ………」
ベアト「これで双子も脱落、梨花か小此木かヱリカ卿か。はたまたレナか…
    ふふ、ただのしりとりにしては意外と面白いではないか」
ルシファー「ベアトリーチェ様が楽しめているのなら何よりです…」
羽入「いけいけ梨花!おせおせ梨花ぁ!なのです!!!」



梨花「では真里亞がいなくなったのでボクが『は』からなのです。『歯磨き粉』」
小此木「『恋文』なんてどうだ?この中にも書いたり貰ったりしてるマセガキがいるんじゃ」
魅音「わーーー!!!!!おっ、小此木さん!!!!」
朱志香「そ、そういう雑談は無しにしようぜ!もうラストスパートだしさ!!!」
絵羽「あらァ、朱志香ちゃん…そうなのぉ…くすくす」
ヱリカ「嘉音さんはどうですゥ?あげることはなくとも貰ったことはァ?『み』…『三日月』」
嘉音「いえ………僕は…家具ですから」
レナ「レナはあんまり…そういうの、他人が口出ししちゃいけないと思うの…『き』…『祈祷師』」
梨花「ボクはこんな非常時に色恋沙汰の話ができる皆を尊敬するのですよ。『白金』」
小此木「非常時だからこその色恋沙汰だ。梨花ちゃまはつり橋実験を知らんのかいね?『ネズミ』」
ヱリカ「つり橋実験というと…
    大変揺れるつり橋で男女がその緊張感を共有したことにより恋愛感情が発生しやすいという話ですね。
    全くもってナンセンスな話です。『ミンミンゼミ』」
レナ「同じ危険を犯した二人が結ばれるなんてレナはロマンティックだと思うな?『水』」
沙都子「あら、でしたらわたくし達と圭一さんはもっとすごい危険を犯していますのよ?」
梨花「みぃ…ボクは個人的に沙都子と圭一はくっついてほしくないのですよ。『ずわい蟹』」
魅音「そ、そそそそうだよ!まだ沙都子に色恋は早いって!!」
小此木「魅音ちゃん、さっきから顔が焦ってるんね。好きな子でもいるんかい?『に』…『肉』」
絵羽「ごめんなさい、お肉はアウトよ。私のNGカード。うふふ」
小此木「あんれ、ずいぶん肉食なNGカードだな、これは想像できなかったわ」
絵羽「嫌ァねぇ、小此木さんをターゲットにしたに決まってるじゃない。
   なんだか荒っぽそうな外見だったから出てくるかと思って。ふふ、予想通りねぇ」
小此木「あちゃー…」



ワルギリア「あらあら、小此木さんここで脱落ね。残念」
410「せっかくワルギリア様にここまで連れてきてもらっといてここで落ちるのはひどいにぇ!
   ちょっと45を連れてきてあの使えない口を縫ってやるにぇ!!」
ワルギリア「ホホ、いいのよ私は十分楽しめたから。貴女も楽しかったでしょう?」
410「にぇ……」



ヱリカ「さて、そんなこんなであと3人です。やっぱりこういう所に残るのは頭脳派ってことですねェ?
    まぁ体力馬鹿みたいな人達にはこの崇高なゲームすら理解できないんでしょうが…
    さて、私から『に』ですね?『ニンゲン』」
レナ「…あれ?えっと、ヱリカちゃんアウトかな、かな?」
ヱリカ「…え?あ、あッッッ、待ってください、やり直し!やり直ォォォオし!!!!!」
魅音「うちの部活ではそういう見苦しいの、無しなんだよねぇ〜…
   さて、体力馬鹿とか言ってくれたお礼はなんにしようかね?」
理御「申し訳ないですがヱリカさん、私も今のは言い逃れできないと思います。脱落ですね」
ヱリカ「え…え、ど、ドラノール!!!!」
ドラノール「…ヱリカ卿の、敗北デス。済みデス」
ヱリカ「あ…あ…わ…我が主…申し訳ありませんッ申し訳ありません我が主ィィィイイイ!!!!!!」



ベルン「…許すわけがないでしょう、そんな優秀な部下をつけながらよりにもよってミスで自爆ゥゥゥウウ?
    許すわけがない、許すわけがない!私がアレを許すなんて『奇跡』はおきない!!!!
    今度こそ捨ててやるわクズ駒がッッッ!!!!!
」 ラムダ「せっかくだからベルンのその宣言に『絶対』を付けてあげるわァ!!
    ベルンがヱリカを許すなんて奇跡は『絶対』におきない!!!キャハハハハ!!!!!!」
ワルギリア「あらあら、あの子も使える主を間違えたのね可哀相に…」
410「可哀相でもヱリカ卿は自業自得だにぇ!にへ!!!」
羽入「…これでここにはボクの敵はいなくなった、残るはレナ、梨花…倒すのです。
   仲間を救うために、仲間を、全力で倒すのです……!!!」



レナ「じゃあ…レナに『に』が回ってくるのかな、かな?『二枚目』かっこいい俳優さんのことだよ、だよ!」
梨花「頭脳戦でレナと一騎打ち…最悪の状況ね…『メダカ』は通りますですか?」
理御「はい、大丈夫ですよ。続けてください」
レナ「あと残るNGワードは理御さんと朱志香ちゃんと真里亞ちゃん・さくたろうくんのカードだね…
   ううん、うっかり小此木さんのカードを踏まないようにも気をつけないとだね。『カブトムシ』」
朱志香「残ってるって言ったって私のカードの中身は割れてるんだろ?ちぇ…面白くないぜ」
梨花「みぃ、レナは本気で朱志香のカードがトラップの可能性も考えているのですよ。『しいたけ』」
譲治「もちろん、その可能性も無しってわけじゃないよ。
   梨花ちゃんも頭の片隅に置いておくにこしたことはないんじゃないかな?」
レナ「うん、備えあれば憂い無しって言うしね。『け』…『毛じらみ』、なんて誰も書かないよね?」
真里亞「うー、真里亞そんなの思いつかない」
梨花「なるほど、真里亞の思いつかないようなものを言っていくのもありなのですね。
   ではボクは『御門祭り』でいきますのです」
さくたろう「うりゅ、難しいのばっかり言うと理御のにひっかかっちゃうかもしれないよ?」
レナ「そうだね、結局はどこにも安全地帯はないんだよ…『り』、『リトアニア』。嘉音くんはどう思う?」
嘉音「いえ、皆様が何をお書きになったのか僕には全く…」
梨花「『あ』…『アロワナ』。とはいえこのまま続けてもいつ決着がつくのかわからないのです」
絵羽「あらぁ、もしかしたらもうすぐかもしれないわよ?貴女だってさっきまでのなし崩し加減を見ていたでしょ?
   いつ自分がああなってもおかしくないんだからぁ。くすくす」
レナ「そうですね、レナもなんだかもうすぐな気がするもの。『ナイジェリア』」
ヱリカ「あぁ、もうなんでもいです…終わらせましょう、はい。終わらせましょう?」
梨花「ヱリカはちょっと黙っていてくださいなのです。『蟻』」
ヱリカ「ぐぬぬ…我が主にほんの少し似た見た目だからって私に命令しないでいただけます??」
梨花「知らないわよ」
ヱリカ「そういう言い方をすると余計に似てますからやめてください…」
レナ「次、いいかな?『陸ガメ』」
梨花「『め』…『目薬』」
レナ「『リア王』…人名だけど舞台の名前だから平気だよね?」
理御「リア王ですか、素敵なご趣味ですね」
梨花「ボクは見たことないのです。『うさぎ』」
さくたろう「うりゅー!!!」
羽入(はぅあぅあぅあぅあぅ!!!!!!あぅあぅあぅ!!!!!!!)
梨花(羽入?騒々しいわね…今まで何も言わなかったのに急に何?)
真里亞「うー!うさぎは真里亞達のNGカードなの!うー!!!!」
梨花「え…!!!?」
羽入(さっき自分で言っていたではないですか、真里亞の思いつかないようなものを言っていくって!!)
梨花(わ、忘れてたのよ!!ずっとしりとりしてると頭こんがらがってくるじゃない!!!
   あんたが上から言ってくれれば良かったでしょう!?)
羽入(梨花ぁ!!!チートはいけないと言ったのです!!)
レナ「わぁ!じゃあレナの勝ちで決定かな、かな!!!」
嘉音「…そういう結果だと思います」
魅音「ま、おじさんが負けたのはちょーっと予想外だったけど次の主役もレナなら異論なしかな!」
沙都子「ヲーッホッホッホ!!レナさんが主役ならわたくし達の出番の量は変わりなさそうですわねぇ!!」
絵羽「むしろもろに影響を受けるのはこちら側ねぇ…私達、どうなるのかしら?」
譲治「母さん…そうだ、戦いは終わったんだから僕らは六軒島に帰れるんじゃないのかい?」



ベルン「…くすくす、そう上手くはいかないわよ」
ラムダ「だって梨花は負けたんだもの、このくるくるぱーな神様が負けたんだもの!キャハハハハ!!!」
ベルン「このまま、でもいいわ。けれどそれじゃあ面白くないわね?
    この馬鹿神には何かつらァい罰ゲームが必要じゃないかしら?」
ラムダ「罰ゲーム!いいわねいいわね、素敵ィ!!!苺ラテの海に溺れさせてみる?
    それともおーっきなマカロンに挟まれて圧迫死?キャハハハハ!!!」



レナ「うーんと…一番のレナは罰ゲームを命令したいんだけどいいかな魅ぃちゃん?」
絵羽「罰ゲーム?」
沙都子「わたくし達の部活はゲームの度に敗者に罰ゲームを設けておりますの!」
さくたろう「うりゅー!罰ゲーム、なんだか楽しそう!」
魅音「うん、いいんじゃないかな。これからはレナが主役ってことになるんだろうし、
   始める時に罰ゲーム決めてなかったしね。いいよレナ、好きなの言ってみなよ!!」
レナ「ありがと魅ぃちゃん。レナね、ここまで頑張ってくれた梨花ちゃんに感動したの。
   だからレナの罰ゲームは梨花ちゃんにしてほしいな!」
梨花「…みぃ、わかりましたのです」
羽入(はぅあぅあぅ、仲良く罰ゲームなんてやってる場合じゃないのです!!どうするのですか梨花ぁ!!
   このままじゃこのカケラが、せっかく鷹野に打ち勝ったカケラが…!!!)
レナ「じゃあ罰ゲームね。…レナ、梨花ちゃんに主役をやってほしいな!!」
梨花「……………え?」
レナ「レナは何にもわからないけど、このゲームはなんだか梨花ちゃんが勝たなきゃいけない気がするの。
   羽入ちゃんと唯一連絡を取れるのも梨花ちゃんだし、これはレナの考えだけどさっき何か言おうとしてたの…
   そういうことじゃないのかな?」
真里亞「うー…梨花が勝たないと、真里亞達は戻れないの?」
魅音「ってことは、梨花ちゃんが勝たないと圭ちゃんも戻ってこれないってこと?」
レナ「うん、梨花ちゃんはそこまで言わなかったけど…ねぇ梨花ちゃん、そうじゃないのかな?
   ならレナは、自分が主役になるより、そっちを選びたいの」
梨花「レナ………どうして………」
レナ「えっへへ、こういう時のレナはとっても勘が良いんだよ!だよ!!」
羽入(梨花…勝ちなのです…勝ちなのです梨花ぁ…ぼ、ボク達が勝ったのです…魔女達に………)



羽入「勝ったのですよ。…さぁ、早く世界を元に戻しなさい!!!」
ラムダ「なぁにぃこの子。せっかく自分が勝ちとった主役を人にあげちゃうなんて正気ィ?」
ベアト「これはなかなかに面白い。勘と自称してはおるが…この女、魔女の素質があるかもしれぬぞ。
    くっくっく!!」
ベルン「…いいわ、梨花は主人公を勝ち取った。試合には負けたけどね。私は十分暇をつぶせたしね。
    ラムダ、異論はある?」
ラムダ「えぇぇ…せっかくベルンと楽しくずぅーーーっと遊べると思ったのにぃ!!!」
ベルン「…次の遊びなら見つけてあるわ、下の世界で無様に負けたヱリカに何の仕置きをするか。
    ラムダ、私の代わりに考えておいて」
ラムダ「キャッハ!なぁにそれェ楽しそう!!!!良いわァ、さっき言った罰ゲーム、ぜーんぶヱリカにやらせましょ!
    ヱリカの小さい小さァい心臓がつぶれる直前に寸止めして何度も何度も繰り返して遊んであげる!!!
    キャハハハハ!!!!」
ベルン「ベアト、ワルギリア。双子も。異論ないわね?」
ワルギリア「えぇ、私達はゆっくり紅茶でも飲むことにします」
ベアト「ふむ、では妾もお師匠様と一緒に。ロノウェでも呼んでティータイムにするかァ!!」
410「ロノウェ様にいれてもらう紅茶とクッキーは最高だにぇ!」
ルシファー「では、他の姉妹も呼んで参ります」
ベルン「…というわけでおひらきよ。駒は戻しといてあげるからあんたも早くあっち戻れば?アウアウローラ。
    思ったより楽しめたわ…また何かのなく頃に会いましょう」
羽入「もう何もなかなくていいのです、二度と会いたくないのですよ!!はぅあぅあぅぅぅううううう!!!」



魅音「…消えちゃった、ね。皆大丈夫かなぁ」
レナ「急に消えちゃうとは思わなかったからお別れも言えなかったね、皆ちゃんと元の世界に帰れたのかな…」
羽入「帰れましたのですよ」
梨花「羽入…!!!あんた、いつから!!戻ってこれたのね!!?」
羽入「はい、ボクも、あの人達も、圭一も。戦人も。みんなもとに戻ったのです。
   全部全部、レナのおかげなのですよ!!」
レナ「レナだけじゃないよ、レナだけじゃ全員には勝てなかったもの。皆の力だよ。
   皆が全員、全力で頑張ったから皆戻れたの。鷹野さんの時と一緒なんだよ」
沙都子「…圭一さん、平気ですかしら」
レナ「うん、戻れたって言ってもやっぱり顔が見えないと心配だね。皆でお見舞いに行こうか?」
魅音「そうだね、圭ちゃんの家で皆でゆったりしようか!!」
梨花「ありがとうなのですレナ…羽入も、みんなも、お疲れ様なのです………」
詩音「………あ、あ、あーーーーーーーーーーーー!!!!」
沙都子「な、なんですの詩音さん!?急に叫ばないでくださいまし!!!」
詩音「今日の部活の罰ゲーム!お姉のメイド服、私まだ見てません!!!」
レナ「あっはは、じゃあ魅ぃちゃんはメイド服に着替えて圭一くんの家だね!」
魅音「えっ!?ちょ、ちょっと!
   罰ゲームだから着るけどよりにもよって圭ちゃん家に行かなくったっていいじゃない!!!」
梨花「…みぃ、圭一の家でゆったりしようと言ったのは魅ぃなのです。
   魅ぃはメイド服でゆったりするといいのですよ、にぱー☆」
羽入「はぅ〜!メイド服で圭一の家に行く罰ゲームは初めてなのです、楽しみなのです!はぅ!!!!」
魅音「ちょ、ちょっとちょっとちょっと…
   や、やだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



クレル「嗚呼、これは小さな小さな物語。
    絶対の魔女が『絶対』を宣言し、世界の神はその力を駆使し、奇跡の魔女が不気味に笑う。
    けれどそれを救うのは魔女ではなく、家具ではなく、巫女でもなく、その仲間達のニンゲンなのでありました。
    嗚呼、我は我にして我等なり。あなたも『ただのニンゲンにできることなど』と、絶望する必要は、ないのです。
    
    ………これにて、奇跡の魔女の暇潰し、完」



ベルン「だけど私の最後の言葉を覚えていてちょうだい、また何かのなく頃に………
    くすくすくす、きゃははははは、ぐぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!!!!!!!!!!!」


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